起業して分かったこと March 2, 2007
うるめねっと事業は「自分で事業をしてみなければ分からないことがあるはずだ」という仮説のもとにスタートした自分の能力強化策でもある。 現時点でうるめねっとは一切儲かっていないが、成長の糸口をつかみかける段階までは来たと思う。
むしろ儲かっていない今だからこそ「起業したこと自体から何を学べるのか」を実感をこめて整理できるのではないかと考える。 結論から言うと、事前の予想通り起業によって得たものは大きい。単にサラリーマンをやっていただけでは決してつかめないスキルを手に入れたと思う。 事業として具体論を考え続けると、問題意識が一変する。実際にやってみることで、無意味なことと有意義なことが峻別されていくためだ。 おもなものを挙げれば、以下のようなことが分かってきた。
- なにもしなければ情報はゼロだが、何か手を打てば少なくとも情報は入手できる。情報は経営スキルの源泉である。この差は無限であり、事業家は何もしない人より常に優秀だと思う。
- 事業は認知範囲・収益性・メッセージ性などの複合条件を同時に満たさないと成功しない。思いつきの商売は思った以上に成功確率が低いはずだ。ここから経営スキルとは超多面的思考能力であることが分かる。現にMBAはそういうカリキュラムになっている。
- 事業の着眼点は社会的な意義から考え始めると良い。既にある商売は自然と自分が手がける社会的意義が低いし、後発の良さがないなら生存確率も低い。
- 抽象論には1つも意味がない。事業とはアクションAからアクションZの総和であり、経営哲学は一銭にもならない。
- 金額をどこまでシャープにとらえられるかが非常に重要。稼ぐべきデッドラインは何円であり、現在の売上は何円であり、という感覚から、戦略に抜本的な変更が必要か否かが導かれる。
重要なのは、こういう意識が大企業で仕事をしていると身に付かないということ。 経営スキルはスキルであって、やれば身に付くがやらなければ身に付かないという性質がある。 これは当たり前のこととは言い切れない。 そのことは具体的なアクションプランを決めるというレベルで事業を総合的に動かしている人がどれだけいるのかを見渡してみればすぐ分かる。